DMPの活用について思うこと

DMP(Data Management Platform)の成功事例をあまり聞かない。というか、そもそもPrivate DMPとPublic DMPが混同されていろんなとこで語られているな、っていのが個人的な印象です。

まる一年ぶりの更新です。夏だし久しぶりなのでまとまりない文章ですが、暇だったら読んでみてください。暑いので流し読みでいいと思います。。。

 

PrivateとPublicは違う

そう、プライベートDMPとパブリックDMPって完全に違うんですよね。なのに一緒くたにされてる感じが気持ち悪い。

プライベートDMPは主にウェブとかCRMデータを中心に扱う1st Party Dataの箱。

パブリックDMPはどちらかと言うと3rdPartyデータと組み合わせて使うイメージ。で、DSPで使われるのは大体パブリックの中にある匿名データで、ユーザーのデモグラフィックや趣味嗜好などの類推属性をフラグ付けして扱う感じですよね。だから、パブリックDMPは往々にして広告配信のセグメントとして使われやすい、と。

で、よく巷で語れるはこのパブリックDMPおよび広告に関する事項であることが多いな、という印象を持っています。

一方で、プライベートDMPについてはあんまり言及されてない感じがしてならぬ、ということを思ってるのです。

自社におけるDMPの位置付け

うちの会社の場合、DMPの責任者はまぁ私なんですけど、とりあえずDMP=「プライベートデータを扱う箱」であり、「デジタルマーケティング戦略上の指令発動システム」であり、人体で言えば「脳みそ」という風に表現してます。なので、広告の文脈とは基本的に絡めてないです。

なぜか。

広告と絡めてパブリックDMP的なイメージを社内に植えつけてしまうと、非広告担当者には無関係なものであり、費用対効果が非常に悪いソリューションになってしまうから。

自社内では、プライベートは素性や購買履歴が既に分かっている自社顧客とのコミュニケーションに使うもので、基本的にアクセス解析ツール、ターゲティングツールと組み合わせた三種の神器的な位置付けにしてます。「アクセス解析=目」「ターゲティングツール=手足」ってな具合で。

あと同時に、GDNとかその他DSPともちょこちょこ繋がってる感じです。

 

DMPを広告とサイト内ターゲティングで使ってみた結果

で、うちのプライベートDMPくんを、CRMデータに基づいたサイト内ターゲティングと、GDNにつないでの既存顧客ターゲティング配信に分けてやってみたんですよ。

そしたらまぁ、多少の実験の設計に関しての違いはありながらも、圧倒的に成果出せるのはサイト内ターゲティングなんですよね。DMPの使い道として。

てか、GDNに繋いでの配信って、結局普通にGDNのカスタムアフィニティとか使うのとあんまり変わらないな、みたいなとこもありつつ笑
さらに言えば、DSPに繋ぐのは全然意味ないな、っていう。接続先DSP内のデータ使うくらいだったらGDNで間に合うわ、っていう。

正確な数値評価とかは書けないながらも、所感としてサイト内ターゲティングの方が、良くも悪くも断然差が明確にみえてきて、次の打ち手へのファインディングをしっかり出してくれる点は抜群に優れているな、と。

 

なお、今一度お伝えすると、上記はどちらも自社で導入したプライベートDMPを基軸とした施策です。

 

なんでDMPは成果出ないと思われているのか

で、 改めてなんですけど、DMP導入の成功事例ってあんまり出てこないじゃないですか。その点について思ったことをつらつらと。

まず、大きく見て、「DMP」の課題としては以下の三つが挙げられるのではないか、と思っています。

  1. DMPは広告出稿ツールだと思われている。
  2. というか、パブリックDMPとプライベートDMPとDSPとAdNetworkの違いを理解せずに使われている。
  3. DMP各種、UIがどれもいけてない(使いづらい)

3番目はちょっと毛色の違う話なのでさて置き、1と2は大きな課題だなぁ、と思っています。

 

でね、まず大前提として、DMPは広告出稿ツールじゃないです。率直に申し上げまして、DMPを広告で活用しても成果出ないと思います。DMPの最大のポイントは企業内のデータを集約し、顧客とのコミュニケーションを図る脳みそ的役割でしょう、と。

そこを外して、企業目線でのパブリックDMP使ったセグメント配信とか、全然意味ない、っていうか、GDN使えや、っていう。GDNでいいよ、ほんと。データ量随一なんだから。

てか、そこを言いたいんじゃない。

 

日本におけるDMPの一番の失敗点は何か

↑これ言いたい。

とりあえず、DMPは広告配信に向いてないと思う。というのが一番の私見でして。

その前提において、下記のDMPバズった状況を考慮してみると。。。

  • 広告代理店がDMP活用を声高に叫んだ。
  • ちょっとバズった。
  • けどそもそも広告とDMPって相性良くない。
  • 成功事例出ない。
  • 結果、「DMP」という言葉の一人歩き。
  • 費用対効果悪い。
  • DMP構築してみたけど使えてない事業主が出る。
  • バズ終息。

てな具合なんだろうな、って。

だから、何が失敗かと言うと、

広告代理店の言う事を鵜呑みにしてDMP活用をやってみたけど、結局成果出ないつってブツクサ言ってる広告主企業、目を覚ませ!!そもそも使い方間違ってますから!!

っていう。

 

あとは、今日は書かないけど、プライベートDMPの一番の活用ポイントは実は企業間データ連携なんだけどね、っていうのもありますが。CRMのルックアライクとか効かねぇよ、っていう話とかもいずれ書きたいけど、今回は長くなるのでやめます。

あと余談ながら、やっぱGDN強いよね、っていう話がありつつ、DSPってほんとに必要だっけ?とか、てかGDN一択で割り切っちゃえば、もう広告代理店いらなくね?みたいなことも思ってんですけどね。それはまた後日書く。