Search Summit Tokyo 2013に行ってきた(リスティング編)

Search Summit Tokyo 2013、リスティング編について。

これまた、過去・現在・未来という観点でのパネルディスカッションが行われた。

 

現在の点では、”広告”という観点から”情報提供型プラットフォーム”へと転換してきたと同時に、テクノロジーが非常に近い存在になってきた、とのこと。

ただ、テクノロジーが進化しているものの、人間の脳を使うことには変りない、という本質的な部分が語られた。

また、阿部さん曰く「昔より複雑化し、ダメな部分が分かりづらくなってきた」ということを感じられていると語られた。

私は広告の実運用はしないものの、このあたりについては共感できるところだった。成果の把握・分析やディスプレイも含めた戦略策定の点でも非常に複雑化していて、結構困るシーンが多いのです。

一方”テクノロジー”の観点では、治田さん曰く「GoogleもYahooも関係なくデータ統合できるプラットフォーム(自動入札等)を提供するベンダー側に有利な状況になってきた」とのこと。また、「データが大きくなった分、分析できるハードを用意できる外資の管理ツールに優位性がある」との面も生じているらしい。

個人的にも確かに広告マネジメントについてはもはやDFAなりAdobe MediaManagerなりMarinなりを使わないと、もはや収集がつかんと思う。反面、いずれにせよ戦略無しにツールを入れても使いこなせないし、それ相応の技術理解のある広告運用者を育てるのは相当骨が折れる・・・ってのが広告主側のジレンマとしてあるんだよなー、っていう・・・。

あと、GoogleもYahooもリマーケタグとCVタグ、もうちょいフレキシブルかつシンプルに設定できる工夫してくれ!!!!いくら広告マネジメントなりタグマネジメントなりの技術が進化しても、やっぱり媒体側の仕組みをより広告主側が利用しやすいようにしてくれないと、ぶっちゃけ無理だ!!(と、最近強く思うシーンがあったので、後日タグマネジメントツールについてのネタを書く。)

 

話は”未来”の話へと移行し、まず《育成・素養》という観点に話が移る。

このあたりはやはり阿部さんが挙げられた二つの観点を持つべき、という話が面白く、かつ本質だと感じた。

  • 検索する人のことを考えろ
  • 検索連動型広告に依存するな

例えば「もやし」と検索する人は何をしようとしているのか。極論、もやしを好きな人なんていなくて、たいていは「節約したい」もしくは「ダイエットしたい」という欲求があるということを思い描くことが重要だということ。

また、治田さんは「運用のみの時代は終わり。テクノロジーやその他諸々の知見が必要になる」という。

そう、うちの会社でも同じことが言えるのだけど、やはりリスティングの運用だけで成果なんて挙げられるはずはなく、サイトに入ってからの分析や諸々の変数を考慮し、そこから来訪者の像を描く力がないと遅かれ早かれ行き詰まると思う。

加えて、阿部さんの発言とも合致するところになるのだろう、「消費行動を理解出来ないとテクノロジーを入れても意味が無い。理解できるならばテクノロジーを入れて大正解」とおっしゃられてました。

 

そんなこんなでリスティングについて語られて後半だったわけですが。

やはり”リスティング”はそれ単体の話というよりも、ユーザーの心理・検索行動の裏にある本当の意図を読み取り、それを解決していくコンテンツを適切にプレゼンテーションする、ということが最も大事なのだろうと、再確認させられました。

そうして、SEOセッションと合わせてあっという間、充実の2時間。早っ!!

個人的には新たな発見もあり、再確認させられる面もありと、改めてSearch Marketingを見つめ直す非常に有意義な場でした。

是非来年も参加したい!それももうちょい大きな規模・会場でやっていただければもっと楽しくなるだろうな、などと思いつつ、懇親会へ。