カスタマージャーニーマップって、必要ですか?いらなくないですか?
いらないでしょ。だってあれ、合意形成ツールですよ。
例えば営業やマーケティング部門のような「新規顧客獲得」部隊と、カスタマーサポートとかCRMを管理するような「既存顧客維持」部隊の間で、意識統一ができてないような場合に使うものだと思うんですよ。新規顧客を捕まえるために安売りすれば、かんたんにブランドスイッチされてLTが短くなって、結果的に事業利益が伸びない、みたいな課題が明白なときには、利害調整とかも含めて必要だと思うんですけど。
だから、極論、販売からその後のカスタマーサポートまで、組織内での考え方が一気通貫で浸透してるなら、カスタマージャーニーなんて作る必要、無いんですよね。
加えて、データ分析の観点で言ってしまうと、正直、よっぽど杜撰な管理してない限り、カスタマージャーニーなんて後付でいくらでも作れるし。
MAやDMPを活用して、一貫性のあるユーザー体験を!なんてのもあるけど、それと「カスタマージャーニーを作る」ってのは別の話。
なので、「カスタマージャーニーマップを作りましょう!」なんつって営業してくるどこぞのコンサルもどきの会社とかいますけど、それ、「あんたの会社、意思統一できてないっす!」って言ってるようなもんですよ。いや、マジで。
あと、「各関係部署にヒアリングして我々の方でカスタマージャーニーを設計します!」とか言っちゃう会社とかね。本末転倒。カスタマージャーニーマップ=合意形成ツールということが分かってれば、ヒアリングして部外者が勝手に顧客の行動を可視化してもなんの意味もない。だって、関係者間で一切の合意が取れてないんだから。ていうか、それってむしろ似非コンサル会社が、クライアント企業の業務プロセスを理解するために作る以上の価値は無い。てことは、その業務に金払う意味無いっす。むしろヒアリングさせてあげるんだから、こちらがお金を貰う話なのでは?
っていうことを、もうちょい考えたほうが良いんじゃないかな、って思ったので、ちょこっと書いてみました。ごくごく個人的な考えですけど。