僕が会社を辞めた理由

2019年1月末付けで今の会社を辞めました。前の会社はInternet Service Providerの大手だったわけで、良い会社だったんですけど、辞めました。

もうすでに新しい会社に入って3ヶ月が経過しようとしてるわけですが、あらためて前職を辞めた理由でも書いてみようかと。

一応このブログは匿名ブログなので、在籍期間とかは伏せる。まあ割と長く国内の事業会社でデジタルマーケティングに携わってきたわけで。ここ数年のデジタルマーケティング界隈は、毎年のようにテーマが変わり続け、新たなバズワードが生まれてきたこともあって、長くいた割にはマンネリすることもなく楽しめた。とても良い時期に、良い会社で、個人的に充実した仕事ができたと思っています。

転職のきっかけ

充実はしていた一方で、やっぱり転職することにした。理由は明白である。以下の過去記事に書いたことが一番大きい。

そう、このまま「デジタル」に留まっている限り、自身のキャリアは頭打ちだし、給料も頭打ちだからだ。

だからキャリアチェンジすることにした。ただそれだけ。前の会社に対する不平は無かったし、そのまま居続けても安定した生活がおくれただろう。けどまあ、デジタルマーケティング従事者にとって、「安寧」とは「死」を意味するようなもんだから。

デジタルマーケティング卒業します。

さて、僕はデジタルマーケターを卒業しました。(といっても、今も肩書上はDigital Marketing Managerなんだけど。)ここで言う「デジタルマーケター」は狭義での存在。言い換えると「ウェブマーケター」と言っても良いかもしれない。

「ウェブマーケター」に生み出せるビジネスインパクトは小さい。本当に小さい。こと、ウェブサービスが主事業ではない会社においては、そもそも「マーケター」って言葉が付いてるのが恥ずかしくなるくらい。だからまず、狭義のデジタルマーケティングは辞めることにした。(辞めるというか、そもそもその領域はとっくに脱していたけれど。)

デジタルマーケティングのキャリア筋は大きく2つに分かれる

多分ですね、デジタルマーケティングという文脈でいうと、今だと職務って大きく2つに分かれると思うんですよ。

CDOライン

1つが”Digital Transformation”という言葉に絡むデジタルマーケター。偉くなると、CDO(Chief Digital Officer)とかって言われるタイプ。この経路はどちらかというと、社内プロセスのデジタル化であったり、マーケティングの「仕組み化」とかを進めるようなイメージです。なので、技術面での理解や社内プロセスを理解している必要がある。本来的には”Marketing Techinologist”とかって呼ばれたりするべきタイプの人材。

つまり、データベースの知識とか開発言語の理解とかフロントエンドの技術とかいろいろ必要なタイプだったりする。どっちかというと理系。

CMOライン

もう一つが、マーケティング本流にありながら、オウンドメディアやソーシャルメディアを使って認知を広げたり、顧客とのエンゲージを高めつつ市場を取っていくタイプ。これがいわゆるCMO(Chief Marketing Officer)とかになっていけるかもしれない存在だったりする。

「デジタルマーケティング」という言葉は難しい。まず「マーケティング」を定義した後、そこに「デジタル」が付加される意味を定義する必要があるから。一方で、”Digital Transformation”という言葉も加わってくると、これまた定義がややこしくなってきたりする。なので一旦いろいろ端折り簡略化して「デジタルマーケティング」=「マーケティングプロセスにデジタル要素を組み込むこと」と仮定義した上でここからは書きます。

デジタルマーケティング=マーケティングプロセスにデジタル要素を組み込むこと

今回の転職活動で僕は、先述の「ウェブマーケター」文脈ではなく、このセクションで規定する広義でのデジタルマーケターになることを目指した。

CDO文脈か、CMO文脈か、という2つの路線で迷った結果、CMO文脈に入社することにした。ちなみにCDO文脈だと、とあるレガシーの超巨大企業から、とても素晴らしいオファーをいただいていたけれども、今回はCMO文脈で、とある外資系の企業のマーケ本流に飛び込ませていただいた。

そもそも僕の場合、「マーケティング」を「市場にシーズを植え付けること」と定義して使っている。これは大学院時代にお世話になった方が言っていた言葉でもあって、自分の中で非常にしっくりくる定義だったので、10年以上この考え方に沿って仕事をしている。

これまで僕がやってきた「デジタルマーケティング」は、テクノロジーをいかにマーケティングに適用するか、という文脈が多かった。けど今回はそもそもデジタルマーケティングのやり方自体を本流にする、というチャレンジだとも思っていたりする。その点において、デジタルに限らず、マスやPR、リアルイベントも含めて全般的に入っていける筋道を選んだ次第である。

意外とデジタル出身者がマスやPR側に流れて行くケースはまだまだ少ないと思う。なので、その筋でちょっと開拓できたらな、っていうことで、転職した。

だって、前の会社だともう「デジタルの人」っていう枠組みに収まって、社内的な認識の変更って難しかったんですもん。デジタルの人って、他の部署行きづらいし。てか、そういう社内ルートを作っていくよりも、外に抜けて再構築したほうが楽というか早かったから。というわけで、僕は一旦デジタルマーケティングの人を卒業した。正確に言うと「ウェブの人」は卒業。

まとめ

さて、ちょっと読みにくい文章になってきたけど、何書いてたのかをちょっと整理しますと。

  • ウェブマーケティングに未来は無いと思っている。
  • 「ウェブの人」っていうレッテルを剥がすには一度外に出る必要があった。
  • 外に出ようとしたとき、デジタルには2つの文脈、CDOラインとCMOラインがあることを感じた。
  • 結局CMOラインを選んだ。
  • from デジタル to マスPR文脈の路線を開拓してるのはまだ少ない。
  • だから面白そうかな、って。

そんなこんなで転職しましたので。

続いて、転職してから3ヶ月経った感想でも書こうと思います。以上取り急ぎ。