タグマネジメントには気をつけよう。

タグマネジメントには気をつけましょう。下手打つと画面がホワイトアウトしますよ。

というお話を書こうと思います。

タグマネジメントで配信するものとしては、やはり広告タグが主だったものになるかと思います。リタゲタグなりコンバージョンタグなり。リスティングもあればDSPもあればAd Networkもあり、という具合で多種多様です。

で、タグマネジメントツールを使うメリットとしては、そういった多彩なタグ群を一元管理できる便利さがあると思います。また、制作会社やシステム部門への依頼工数の削減やタイムラグの縮小とか、ページの表示高速化、といったところも大きなメリットとして挙げられると思います。

さて、本題です。

そのタグ、安易にタグマネジメントツールに設置&配信して、本当に大丈夫ですか??

事実を申し上げますと、非同期でコンテナに設置すると、上手く機能しないタグというのが世の中には多数あります。また、タグによっては画面がホワイトアウトするものも普通にあります。

例えば下記のようにdocument.writeをタグ呼び出しに使っている広告タグなどは、「カスタムHTMLコンテナ」にコピペして非同期で呼び出すと大変です。

gtm_alert

GTMはこの辺優秀で、上記のとおり、document.write使ってるタグを非同期で配信しようとするとアラートが出ますが、これを無視してウェブサイトに公開してしまうと、画面がホワイトアウトします

GTMはアラート出ますが、タグマネジメントツールの中には、アラート出さないツールも沢山あります。というかアラート出さない方が普通です。

そうなんです。タグによっては簡単にページの表示に重大な問題を起こします。特にdocument.writeを安易に使っているタグは危険極まりないです。

※なぜdocument.writeが危険なのかは、JavaScriptの詳しい教本などをご参照ください。

もしこの減少に気付かず、「コンバージョンページ」にしかタグを埋めない、なんてことをしていようものなら発見が遅れ、カスタマーセンターに問い合わせ殺到で余計にコストがかかる!なんてこともあります。ご注意ください。

document.writeを使ってるタグは危険 !!

 

同様に、タグによっては最初に渡されるタグにはdocument.writeは書かれず、単純に

<script src="***********.js">

という感じで書いてあるものもあります。これも曲者で、そのJavaScriptファイルの中身を見てみると、中でdocument.write呼んで別のjsファイルを呼んでいることがあります。この手のタグは中堅どころのDSP系に多い気がします。多分、jsのバージョンアップとか、データコレクションサーバを変更する際にこの方が便利なのでしょう。

これまた面倒でして、この手のものは一見ページの見え方も変わらないし、データも飛んでいるように見えたりします。けど、非同期のHTMLコンテナで配信している場合、よくよくみると中のJSを呼びに行ってなくて、最も重要なデータがコレクションサーバまで飛んでない、というケースがあります。私自身も、Adwordsのタグでこの手のトラップに引っかかったことがあります。

ということで、タグによっては同期読み込み前提で作られているもの(非同期NG)もあります。

 

また、タグマネジメントツールによっても同期/非同期にクセがある場合があります。

例えばAdobeのDynamicTagManagement。カスタムHTMLの非同期コンテナで配信の場合、そのコンテナがiframeで配信されます。この場合何が問題か。大抵の広告タグの場合、当該ページのURLやReferrerをクエリパラメータとして付与してコレクションサーバに送ることが多いですが、たまにHTTPヘッダのRefererをURLとして利用し、サーバサイドの一致条件に使っているものがあります。

つまり、iframeで配信すると、該当ページURLではなく、iframeで読まれたページURLが媒体サーバに送られ、本来のページURLではマッチせずにコンバージョンやリタゲが貯まらない、というケースがあります。もうこの辺の話になってくると、原因特定だけでコミュニケーションロスが大発生し、広告代理店やツールベンダー含め、関係者全員で責任のなすりつけあいになったりします笑

 

そんなこんなで、まだまだ問題があるタグマネジメントツールと広告等諸々のタグの関係性ですが。

広告主側のユーザーとして言わせていただきたいのは次の三点。

  1. タグを発行する広告媒体やDSP等配信ツールベンダーは、どんなタグマネジメントツールでも安定したパフォーマンスが出せるタグを作ってください。
  2. タグマネジメントツールベンダーは、広告タグの公式サポートを拡充するなり、Scriptのチェック機能を載せるなりのリスク回避策を用意してください。
  3. 広告代理店はクライアントが使っているタグマネツールのクセをちゃんと理解して、「このタグ入れてください」とか安易に言わず、ちゃんとチェックしてください。

ということ。

上記、多分各社さんにとってはユーザー側の横暴だ、と言いたい気持ちになるかもしれない。

けど、ウェブサイトの安定稼働と利益の最大化に一番の責任を負っているのは他ならぬ我々ウェブ担当者ですので。このあたりしっかりサポートしてもらえると、とてもとても助かるのです。