昨日の夜のTwitterのトレンド上は、見事に『鬼滅の刃 無限列車編』関連の言葉で埋め尽くされていたわけですが、そんな中「CM多すぎ」という言葉もトレンド入りした。
僕も一視聴者として「CMばっかやな・・・」って思ったし、そのCM群の中に自社のCMも2回ほど混じっていたので、「ほんとごめんなさい・・・涙」という気持ちにもなってしまったわけでありまして。
一方で、「CM無しでも見れるんやで、映画館て知ってる? 1,500円払えば誰でも見られるんやで」とか、それらに付随して「テレビで見るのは無賃乗車」という具合にCMの多さを嘆く人たちを揶揄する表現も飛び交い、なかなかTwitterらしい世界観が構築されていたこともまた面白かった。
映画終盤にはクライマックスシーンをぶつ切りにせずに長尺放送しつつCMの回数を減らして放送されていたため、フジテレビ系列の編成への非難の声もほとんど起きなかったと認識している。終盤に流れたCMがすべて『鬼滅の刃』と公式にコラボした、コナミやKDDIといった会社のCMだったことも、一広告主観点では良かったのではないかと思っている。
そんな中、僕が問題視しているというか、本当に苛ついていることがある。それがこれらの「企業公式アカウントの投稿」である。


他にも多分色々な企業アカウントが同様のことをつぶやいてしまっているのだろうけど、有名な企業アカだけしか見てない。
また前提として、Twitterとしての規約においてはこういった投稿自体が問題になるものではないだろう、ということも理解している。
で、ここで僕は問いたいのです。
「お前ら、広告費払ってんのけ?」
広告業に携わったことがある人ならばご認識の通りだろうが、例えば『鬼滅の刃』とコラボをする場合、基本的にコンテンツの広告利用契約の支払いが発生する。人気のテレビ番組を指定してCMを流すならばタイム枠を抑える費用が発生する。
コンテンツや人物含め、スポンサー契約を結んだ場合でも自由にSocial Mediaなどで発信しても良い、ということはない。常に何かしらの事前確認が走り、めんどくさい場合にはたった数十文字の投稿ですらコンテンツホルダーへの確認に数営業日を要する。
普通はそういった費用とプロセスをかけながら、企業の公式アカウントというのは発信を行っているわけだ。
がしかし、今回スクショしたタニタとかわかさ生活とかは、この辺のプロセス踏んでんの?と問いたくなるわけである。
おそらく予想なのだが、この二社はコンテンツ契約も無ければCM出稿もしていない。にもかかわらず、トレンドに乗って自社のImpressionを上げるということをしている。まさしくコンテンツへの無賃乗車(フリーライド)を、企業の「公式」アカウントで平然とやらかしているわけです。
翻って感情的な話をすると
企業の公式アカウントの運用経験を持つ僕としては、こういうことをされると本当に腹が立つ。
「中の人」が一般人のように振る舞う企業アカウントの良さというのはわかるが、そこはわきまえてほしい。Sharpさんも同様に中の人の個性が生かされているが、中の人が広告代理店出身の人だからなのか、こういった権利やメディア関係の理解があるのだろう、前述のような投稿をしないので本当に参考になるのだが。一方でビジネスリテラシーの低い企業公式アカウントというのはまだまだたくさんいるもので、本当にイラッとする。
特に僕個人としては、タニタの公式アカウントが本当に嫌いだ。鬼滅の刃に限らず、過去多くのシーンで人気コンテンツやタイアップへのフリーライドが散見される。テメーまじフザケンナよ!!そんな認識で「ぼく人気アカウントでーす」みたいなツラしてんのが本当に気持ち悪い。Social Mediaマーケティングにおける悪例を撒き散らしていて、真面目に取り組んでいるのがバカバカしくなってくる。というか同類に見られたくない。中の人のことは知らんし、個人に対してではなく、そういう投稿を許し続けている株式会社タニタのスタンスが本当に嫌いだ。